浮世絵展:「お参り犬」も 江戸時代の伊勢描く--かめやま美術館 /三重 - 毎日jp(毎日新聞)
亀山市太岡寺町のかめやま美術館で、伊勢神宮へ参拝する人たちの様子を描いた江戸時代の浮世絵を展示した「おかげまいり 伊勢の旅」が開かれている。中でも病気などで参ることができない人が、自分の代理として送り出した珍しい「お参り犬」の浮世絵が注目を集めている。
浮世絵展は、伊勢神宮が20年に一度、社殿を建て替える「式年遷宮」を来年に控えていることから、江戸時代の参詣の様子を浮世絵で振り返ろうと企画した。美術館が所蔵している浮世絵の中から「おかげ参り」として参拝者が歩いた現在の四日市市と伊勢市を結ぶ「伊勢参宮街道」に関する31点を、3月25日まで展示している。
会場には、歌川広重や歌川国芳、三代豊国らが、文化(1804~1818)から明治(1868~1912)にかけて制作した「「雲津」や「伊勢宮川の渡し場」などが並んでいる。犬が登場するのは、広重の「四日市日永村追分参宮道」「宮川の渡し」の2点と絵師の岸路作の「さんぐう歌合」の3点で、さんぐう歌合に描かれた犬は、首輪に道中に必要な現金がくくりつけてあるのが特徴だ。
かめやま美術館は「おかげ参りをしている犬は人々の善意に支えられながら伊勢を目指し、役目を果たして帰郷したのではないか」と説明している。
入館料は大人500円、高校・大学生400円、小・中学生300円。【大原隆】
〔三重版〕
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