3.手描き絵を取り込んで色を塗る(AzPainter) | ピーぷーみーの楽屋裏
スキャナなんて一般家庭には縁がない・・・と思いがちだけど、
最近の家庭用プリンタはコピー・スキャナ複合型のも多いので、
今持ってるプリンタに「実はスキャナ機能付いてた」とか
次に買い換えるプリンタ(正月前に、あわてる人多い・・・笑)にスキャナ機能付いてくる、
てな感じでご縁があるかもです。
【1】紙に絵を描く
紙は白が望ましいこと以外、なんでもかまいません。
シャーペンで下描きし、ペンで主線を描きます。
今回は「手描きの風合い」を目立たせるため、筆ペンで描きました。
(「風合い」については、これが是なんだと仮定して話を進めます。
実際はガタガタな線ですが・・・(^_^;))
ペンが乾いたら、消しゴムをかけてスキャナにセットします。
【2】スキャンする
AzPainterを起動し、「ファイル」→「TWAIN機器からの入力」を実行します。
(TWAIN機器ってだいたいスキャナのことだ、と思って結構です。
他のソフトでもこのコトバがあればスキャナ読み込みが出来る・・・ハズ)
何オーブについて
スキャナの画面が出てくるので、スキャンする品質を設定します。
だいたいどの機種でも「写真・カラー」「写真・モノクロ」「白黒テキスト」の
3種類がありますが、「白黒テキスト」を選びます。
(メーカーによって表現はさまざまです。エプソンは「OCR/テキスト」って言ってたかな?)
このほか詳細設定では、「解像度」は300dpiくらいがいいです。200でもいいかも。
「明るさ」(または「しきい値」)は、今回のように黒の筆ペンなら初期設定のままでいいはずです。
あと、スキャンする「範囲」も画面上で設定できるはずですので、
今回必要な絵の部分だけを選んでください。
スキャンした直後の画像です。
手のひらサイズの絵を300dpiでスキャンすると、
PCの画面いっぱいでも足りないくらい大きくなります。
これは縮小しなきゃいけませんが、その前に・・・・・・
画面上の余計な「ゴミ」を消します。
今「黒の線」以外は「白で塗りつぶされた状態」になってるので、
同じように消したいゴミは白で塗りつぶします。
【3】縮小する
ゴミが消えたら、縮小します。
メニューの「編集」→「サイズ変更(拡大縮小)」で、完成画像のサイズまで落とします。
前回までの説明では色塗りを終えた後縮小しましたが、
スキャン画像を使う場合は最初に完成サイズまで落とした方がキレイな気がします。
今回の絵は幅400ピクセルにしました。
どのようにポップアップその花火を作られてい
【4】線だけを抽出する
下の絵は縮小した状態です。線がなめらかになっています。
この画像は「白の塗りつぶしに黒の線、色の境界はグレーの階調」になってるので、
線だけを抽出して白部分を透明にします。
まず透明部分がそれとわかるように「背景をチェック柄に」をオンにして
新規レイヤを、「黒の鉛筆で塗りつぶし」ます。全体が真っ黒になりますがひるまずに。
その真っ黒になったレイヤに対し、
「フィルタ」→「アルファ操作」→「下のレイヤの輝度を反転コピー」を実行します。
コトバのイミは解っても解らなくても、結果に変わりはないので大丈夫ですよ。(笑
真っ黒だったレイヤが線画になりました。
ここで下のレイヤを非表示にすると、上レイヤは線以外が透明になってるのがわかります。
このレイヤが、この絵の「主線」になります。
【5】筆塗りで色つけ
あとは、主線レイヤの下に新規レイヤを作って、そこにブラシ等で色を塗るだけです。
主線レイヤの合成モードは「乗算」にしていた方がよいです。
詳しくは「1.線画を描いて色を塗る」の【4】参照。
以上は筆塗りで色を付ける場合でしたが、では
【5の2】アニメ塗りする場合は
このままだとうまく塗れません。
線のエッジがグレーの階調になっていてその部分が塗り残るし、
特に手書きの場合、線の「途切れ」が多くて、塗った色が外にあふれ出しがちです。
クリス·ヴァン·オールズバーグはどのように多くの本を出版した
【6】線の調整
なので、線をアニメ塗りに適したものに調整します。
アニメ塗りには、【4】で作った主線レイヤでなく、下のレイヤを使います。
上レイヤは最後の土壇場まで使わないので、非表示にしておきます。
ここから先は、細かい所を見る作業が多いので、拡大表示にしておいた方がいいと思います。
下のレイヤに対し、「フィルタ」→「カラー」→「2値化」を実行します。
コトバのイミは解っても解らなくても・・・以下略。(笑
「しきい値」設定画面がでてきます。
スライダを左右に動かしてみるとわかりますが、
左(低)に行くと線が細く、右(高)に行くと線が太くなります。
できるだけ細い線で、でも途切れ部分ができるだけ少ない、という位置に調整します。
少々の「途切れ」はあとで補正するので、線の細さを優先した方がいいと思います。
2値化とは、画像を白と黒だけに分けることです。
主線が黒だけになったので、白を透明にします。
「フィルタ」→「アルファ操作」→「明るい色ほど透明に」を実行します。
これでやっとアニメ塗りできる線になりました。
【7】アニメ塗りで色つけ
「2.線画を描いてアニメ塗り」の「2.色を塗る」の要領で、色を塗ります。
前回と違うのは、線の「途切れ部分」が多いこと。
目立たない途切れもあるので、ていねいにふさいでいきます。
途切れを見逃すと塗った色があふれ出るので、「元に戻す」を使ってやりなおします。
たいてい何べんも、やりなおします・・・・・(笑
塗り完成。拡大表示を元に戻しました。でも線がギザギザしてますね。
【8】線をなめらかに
前回と同じく、「フィルタ」→「アンチエイリアシング」を(初期設定のまま)かけました。
・・・が、もともと「2値化」により線の形が変わっているので、もとの絵とはちょっと違うものになってます。
それでもいいや、という場合はもうここまででいいけど、
「いや元の絵の風合いが欲しい!」というとき(笑)は、
【6】のはじめに非表示にした主線レイヤを表示させます。
合成モードは「乗算」にします。
アニメ塗り絵の上に、元の風合いを残した線画が重なりました。
以上、お疲れ様でした。
※コトバの意味について
見慣れないカタカナ語・・・はじめはチンプンカンプンですが、何回も触っているうちに「ああ、なんとなく・・・・」と解ってきます。
ちなみにアルファ値とは「透明度」のことで、これを操作するのが「アルファ操作」。
これをうまく使うと作業効率がかなり上がるし、「出来るコト」の幅も広がります。
(フォトショではこのコトバは見あたらないんだけど、できないのかな・・・・?)
>>次の記事「絵に影をつける」
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